奇跡のオイルギーとバターの原料は同じ生乳であり、酪農に含まれるので畜産。このように乳製品の同じグループに位置づけられている。ギーの種類別名称の規定では「バターオイル」となっていることからも、バターと同じものであると思われがちだ。それでは、果たして同じなのか否か、ギーの真相に迫ってみよう。◯ バターオイルの定義成分脂肪分:99.3%以上 水分:0.5%以下 種類別「バターオイル」◯ ギーの特徴・脂質10種類以上含有(あらゆる話題のオイルの〝いいとこ取り〟 = 総合バランスオイル)・現代人の1日摂取平均量と比べて共役リノール酸の含有量が高い・βカロテン(ビタミンA前駆体)が豊富(草飼料は特に) Eも程よく含有 Dは微量含有・精製油のため煙点が高い(約250度)とされている・乳糖不耐症でも安心・長期常温保存可能・融点は約15〜25℃前後(体内で溶けやすい)◯ ギーの特徴6選① 脂質10種類以上 脂質10種類以上含有。 過剰症リスクなどの「極端摂取」で起こる症状などが起こりにくい。② 脂肪酸比率が健康的(体に良いとされる脂質割合がバターより高い) バターよりも中鎖脂肪酸(脂肪燃焼)の上昇や、長鎖脂肪酸(動物性に多く含まれる)が約7%減少。③ 共役リノール酸 共役リノール酸0.9g/100g含まれている。これは一見低い数値と思うだろうが、 900㎎含まれており、一口のおよその量である大さじ1にした場合、およそ110㎎となる。 1日の推奨量1000〜2000㎎と言われている点と、日本人平均摂取量が1日約200㎎、 欧米人もせいぜい300〜400㎎しか摂取できていない現代食と比べたら、 非常に高い数値であることが分かる。脂肪燃焼効果、運動パフォーマンス向上、 脂肪蓄積抑制などが期待されるだろう。④ オメガ3 オメガ3も、バターより約6倍含有されている。現代人は、オメガ6を大量に摂取しており、 オメガ3が必要であると言われている。しかし、そもそも、食べ過ぎの現代人は、オメガ6 自体を減らすことが大切であるとする立場に私はいる。サラダ油をギーに変えるだけでも オメガ6を減らしつつ、程よいオメガ3を摂取することができる。オメガ3は、元々それほど 摂取しなくても良い油であるという見解もある。 狩猟採集民族の食事は、オメガ3が少なかったが、生活習慣病が皆無であった歴史的事実がある。程よい「バランス」が大切であって、ギーにはオメガ3が”たった”3%しか含まれていないというのは間違いで、ギーには〝程よく〟3%も含まれているといった見解が正しいのではないだろうか。⑤ 「豊富」に含まれる成分・オレイン酸・βカロテン(ビタミンA)・共役リノール酸 この3つが「豊富」に含まれているというのが正解だろう。その後に、ビタミンE、ビタミンK、中鎖脂肪酸(3種類以上)、オメガ3が「程よく」含まれているのが適切。その際に、「酪酸は0.01%含有と微量であり、腸内環境を整えるのは、酪酸の働きではなくオレイン酸の腸の蠕動運動によるところの効果が期待される」が、適切であろう。⑥ 乳製品アレルギーの人でも安心 乳糖が、たった0.05g/100g中なので、小さじ1スプーンでは、0.002gである。 この数値であれば、乳糖不耐症、乳製品アレルギーの方でも安心だろう。とはいえ、 アレルギー体質の方は、かなり微量であるが含まれているので、最初に食す時は念の為、 肌につけたり、少し舐めてみて様子を見てから、徐々に増やしていくことをお勧めする。◯ ギーの成分内訳ギー書籍に記載(日本初の栄養分析結果より)書籍「GHEE 奇跡のオイル」◯ ギーの期待される効果主な特徴の脂質、脂肪酸、ビタミンA・Eによって次の効果が期待される。⑩は、アーユルヴェーダで信じらている。インドではギーが儀式に使用される点や、神である牛の乳からできた聖なるオイルであるとする精神性、何千年と引き継がれてきた土着信仰が強い傾向にある。アーユルヴェーダは良くできた伝統医学であり、ギーはドーシャのピッタを抑える働きがあると言われているのは、実際にオイルは内臓を保護したり、程よい熱を短時間であれば緩和する働きがあるからであろう。インドでは、ギーは神聖な「命の恵み」のオイルとして崇められている。① 不眠症改善 ② 便秘改善 ③ デトックス ④ 免疫力向上・アンチエイジング⑤ 消化機能UP ⑥ 炎症抑制 ⑦ 目の不調改善 ⑧ エネルギー補給 ⑨ ダイエット⑩ オージャス(生命エネルギー)を高めドーシャバランス (3つの性質のうちピッタを下げる)を整える監修 ヨガ栄養士&マクロビオティック愛好家